値段?
技術・サービス?
信頼?
ガス屋さんを選ぶポイントとしては何が大切だと思いますか?
だいたい次のようなものが考えられると思います。
まず最初に、皆さんが比較しやすいのは値段だと思います。
でもちょっと待ってください。
この「安い」には落とし穴も存在するのです。
「うちのガスは適正価格ですので他店よりも安く販売しております」
こんなキャッチセールスを聞いたことがありませんか?
しかしこういったセールスに乗せられて契約してはみたものの、使っているうちに徐々に高くなってしまったというケースをよく耳にします。
そもそも適正価格って何でしょう。
一般的には仕入れ価格に人件費や水道光熱費、配送費、税金などの諸経費、それに会社のマージンを少しを載せた程度の値段が適正価格との認識があると思います。
つまり一般の会社の適正価格=仕入れ価格+経費 となります。
実際ガスの勧誘員の説明もそれに近いと思います。
しかしこの計算には大きなものが1つ抜け落ちています。
ガス会社には保安管理義務があり、お客様が安全にガスを使用するためには保安のための費用が少なからず必要なのです。
※尚、LPガスの保安経費には、容器代・ガスメーター・高低圧ホース・圧力調整器・その他供給設備・ガス栓、配管、転倒防止など・その他消費設備・容器代・定期的な点検費用・業者賠償責任保険費用などが含まれます。
つまりガス会社の適正価格=仕入れ価格+経費 +法定保安管理費となります。
しかし安値で勧誘している業者の説明では、この保安経費が十分に説明されていないケースが少なくないのです。
こういったケースでは、いずれ値上げをするか、さもなければ保安に力を入れていないかのどちらかであると見られても仕方がないと思います。
実は輸入に頼るプロパンガスの仕入れ価格は、原油価格や為替レートに連動して、常に変動しています。
一般的にはこの仕入れ価格にある程度連動してガス料金が決まりますが、ガス会社から見るとこれを逆手にとることが可能となります。
例えば、原油価格や為替レートにより、ガスの仕入れ価格が下がった時に販売価格を値下げをしなければ、実質値上げと同じことになります。
また仕入れ価格が上がった時には小売価格も値上げとなりますが、値上げ幅が適正なのかどうか、消費者からはわかりにくいという問題があります。
ですから勧誘時に安くても、その価格が維持されるとは限らないのです。
実は先に挙げたようなセールストークを展開するガス屋さんが提示する価格は「適正価格」ではなく、勧誘目的で一時的に価格を下げた「営業価格」であることが少なくありません。
利用者が価格を重視するのは当然ですが、営業マンの言うことを鵜呑みにするだけでなく、営業時だけの安値でないかどうかを確認することをお勧めします。
できればネットでの評判や利用者や同業者の意見などをチェックしましょう。 その結果、しっかり保安の義務を果たした上で、永続的にガス料金を安くしてくれる業者であれば問題ないでしょう。
プロパンガス切り替え業者の話だけを聞いて決めるのはやめましょう。
いずれガス料金を値上げする会社は、本来であれば携帯会社のように「ガス会社を切り替えたお客様は1年だけお安くします」などといったぐあいに、初めから営業価格であることを正直にお客様にお話しするべきです。
普段販売している価格ではなく、勧誘のための安いセールス価格を提示しているにもかかわらず、他社が不当に高い価格で販売しているかのような喧伝ばかりしている業者に大切なガスの保安を任せて良いものでしょうか?
コンロ、給湯器の火がつかない、ガス臭い!ひょっとして故障?
そんな時にガス屋さんがすぐに来てくれるでしょうか?
近くにあって30分以内に駆けつけてくれるガス屋さんにしましょう。
ガスを使っていて疑問に思うこと、不安なことなどがあっても、どんな事でも気軽に相談にのってもらえるお店が頼りになるお店です。
例えば北海道で不動産屋さんがスプレー缶の処理を誤って大事故になってしまいました。
この業者のコンプライアンス等の問題はさておき、直接の原因は引火性のガスにかかわる初歩的な使用上のミスといえます。もしガス屋さんと常日ごろからコミュニケーションをとれていたらひょっとしたら防げたかもしれません。
「遠くの親戚よりも近くの他人」というわけでもありませんが、「信頼」と云う面では地域と一体になって地元密着型の販売活動を行っている店がおすすめです。
仮に地域に密着して営業をしているお店がお客様を騙すような販売方法を用いて、一度信頼をなくしてしまうとお店の命取りになりますので、その点でもお客様が騙されるリスクは低いと言えます。
ネット販売のように顔が見えない相手から買うことが多くなった今だからこそ、困ったときにいつでも助けてくれる近くのお店の良さが見直されています。
保安に重大な責任を伴うLPガスならばなおさらです。
地域防災協力店とは桐生LPガス協会が推奨する、
地域防災に協力している地元密着型のLPガス(プロパンガス)販売業者です。
詳しくは桐生LPガス協会の「蓄ガスのススメ」をご覧ください
正規のLPガス販売会社ではなく、斡旋、転売を目的とした業者、いわゆるブローカーによる営業が盛んです。
この場合最初に勧誘に来た人と、実際に販売する会社が同一ではありませんので、勧誘時の「お約束事」はあてにならないケースがままあります。
「お宅のガス屋さんが地域で一番高いですよ」というセールストークについて
余談ですが、以前LPガスの組合で情報交換をしてみたらほとんどの販売店のお客様が同じことを言われていたことがわかりました。
それは「ご存じなかったのですか?お宅のガス屋さんが地域で一番高いですよ!」というセールストークです。
「うちも言われた」「うちも言われた」となり、結局ほとんどすべての販売店が同じことを言われていました。
これでは地域でいちばん高いガス屋さんしかないことになってしまい、「普通のガス屋さん」が存在しないことになります。
もちろん実際の販売店のガスの価格は様々ですが、「お宅のガス料金が一番高い」と言われて何も知らずに信じてしまったお客様が、取り付く島も無いくらいに怒り心頭となってしまい、そのまま解約となるケースも少なくありません。
勧誘員の話を鵜呑みにするのは危険だという好例ではないでしょうか?
同様のセールストークに「ご近所の皆さんはみんなガス屋さんを替えますよ」というものもあります。
実際の供給責任を伴わない勧誘員さんによるセールストークであることを頭に入れて話を聞いたほうが間違いないでしょう。
ガス販売店選びに迷ったらカナイ商事にご相談ください。
専用メールフォームにてお待ちしております。